「生命とは虚無を掻き集める力である。それは虚無からの形成力である。虚無を掻き集めて形作られたものは虚無ではない。虚無と人間とは死と生とのように異っている。しかし虚無は人間の条件である。」(三木清)
「滋養物に効き目があるかどうかは、その人の胃腸が強いか否かにかかっているというわけである。」(岡崎晴輝)
「掻き寄せて結べば芝の庵なり解くれば元の野原なりけり」(慈円)
「彼岸のことは彼岸で。此岸のことは此岸で。」(上野千鶴子)
「動くこそ 人の真心 動かずと 言ひて誇らふ 人は石木か」(本居宣長)
「理屈と膏薬はどこへでもつく」(出典不明)
「言うものは知らず、知るものは言わず。」(小林秀雄)
「le mieux est l'ennemi du bien.
The best is often the enemy of the good.」
(ヴォルテール)
"I may not always be right, but I am never wrong."(Aunt March)
「運命によって『諦め』を得た『媚態』が『意気地』の自由に生きるのが『いき』である」(『「いき」の構造』九鬼周造全集第1巻81頁)
「世界は永遠の動揺にすぎない。万物はそこで絶えず動いているのだ。大地も、コーカサスの岩山も、エジプトのピラミッドも。しかも一般の動きと自分だけの動きとをもって動いているのだ。恒常だって、幾分か弱々しい動きに他ならない。」(『エセー』Ⅲ,2)
「苦悩の感情においても人は少なくとも自己を感じ、自己を所有する。このことだけでも、すでにそれ自身によって、自己感情の絶対的な欠如よりも幸福なること無限である」(フィヒテ『浄福なる生への導き』、高橋亘訳、平凡社ライブラリー、p.163)
ミシェル・アンリ「絶望の内で、苦悩の内で、そして実存のどの気分の内でも、その気分を当の気分自身に啓示するものとして、絶対者(=生命)が自らを啓示する。[...]なぜなら情感性とは、絶対者の自己への完璧な密着、絶対者の自己との一致以外の何ものでもないからであり、情感性は、存在の根底的内在という絶対的一体性の内での存在の〈自己・触発〉だからである。」(Michel Henry, L’essence de la manifestation, 1963, p.858. 同訳書、974 頁)
源頼政の句
「散りがたに
なりにけるこそ
惜しけれど
花やかへりて
我を見るらむ」
「冥きより冥き途にぞ入りぬべき はるかに照らせ 山の端の月」(和泉式部)